Complex System?
一般に “Complex System” は「複雑系」と訳される。しかし、よくよく考えてみると、これはおかしいね。むしろ「複合系」の方が正しいんじゃないかなと思う。
“Complex” と言うと、住宅の場合は「複合住宅」だし、ユング心理学では「心的複合体」のこと。「複雑住宅」や「心的複雑体」とは言わない。「シネコン(Cinema Complex)」だって、「迷路のように入り組んだ映画館」のことではない。”Complex” は「複雑」というよりも、むしろ「複数のモノが集まった(=複合)」という意味合いで使われている。イメージとしては、複数の「点」と、その間の「つながり(リンク)」があって、それを含む系を “Complex System” と呼んでいる。当然、複数のモノが集まると、結果として複雑さが生まれるんだけど、これは二次的な意味にすぎない。
PoIC マニュアルの「参考文献」では複雑系(今は「複合系」か)の本をいくつか挙げている。いろいろな本を読んで調べてみると、PoIC というシステムは一種の “Complex System” だということが分かった。しかし、これはシステムの構成要素やルールが複雑という訳では全くない。一枚一枚のカードが組織化されて、有機的に複合し、創発するシステムとした方がより正確に理解できる。そして、そこから生まれる複雑な振る舞いを超えて、より大きな視点から見ると、そこにはれっきとした秩序が現れる。PoICer さんにも、そこまで行って自分の目で見て欲しい訳です。
簡単に「複雑系」といってしまうと「難しいシステム(Complicated System)」に聞こえてしまうのが問題。PoIC は “Complex System” ではあっても “Complicated System” ではない。以前ブログで “Organized” は「整理」ではなく「組織化」と訳した方が良いと書いた。”Complex System” の場合も同じで、これを「複雑系」と訳して理解していると、英語圏と日本語圏では意味の取り方に乖離が生じるかもしれないよ。

February 2nd, 2010 at 7:38 pm
このエントリーと、トリニティの考え方は、やはりとても面白い(興味深い)ですm(. .)m
複雑系とは、と考えたら、それは複合系ですねm(. .)m
「複雑系」だと、ウルフラムのクラスⅢとか「カオス」とかのイメージで、「複雑系」という言葉はただ単に「複雑」な系で、そこには、いろいろな系に見られる構造や共通性の概念がみられない。
「複合系」という言葉には、その系が、「なんらかの部分」から成る系であることの意味があり、そこには構造がある。
じゃあ、その共通する「部分」や「構造」は何かというと、Trinityでは「再帰・創発・相転移」という3つの部分からなる構造である。
その順序はTrinityでは「再帰→創発→相転移」の順であり、またそれはその順に、らせん状に発展していくこと、その部分の中にも小さい「再帰→創発→相転移」という構造がフラクタル的に含まれていること、が述べられている。
さらにこの3つが「鏡・剣・玉」で表されていることが別のエントリーで述べられている。
このブログの影響で、いくつかの複雑系に関する本を読みましたがm(. .)m、まだそこまで単純な言葉や概念で、その構造を言い表した記述はみてないですm(. .)m
February 3rd, 2010 at 4:41 pm
>> k さん
複「雑」-> カオスの縁のピークの尖ったところ({複雑度・エントロピー}最大、戦乱状態、剣)
さらに進むと
複「合」 -> カオスの縁からさらに右に進んだところ({複雑度・エントロピー}下がる、{平定・平和・秩序}、玉}
ということかな。
February 23rd, 2010 at 12:21 pm
あっ
上で
>「複雑系」だと、ウルフラムのクラスⅢとか「カオス」とかのイメージで、
と書いてしまいましたが、ピークの図(複雑系入門、p.86)や表から考えると、
ほんとに複雑(エントロピー大)はウルフラムのクラスⅣですね。
氷も蒸気も単純。
田んぼや河口の水質で生き物が最も多い。